看護師の転職市場は、コロナ禍を背景に需要が賑わいを見せています。
現場で働く看護師のみなさんにとって、新型コロナウイルスの感染拡大は大きなストレスとなり、退職を希望する人も一定程度いるようです。
看護師の9割がコロナ禍でストレスを抱えている
「看護のお仕事」が看護師920名に対してアンケート調査を行ったところ、全体の9割がストレスを感じているという結果が明らかになりました。詳細は以下の通りです。
【コロナウイルス感染拡大を受け、業務でストレスを感じているか】
- 強く感じる…46.1%
- やや感じる…45.0%
- あまり感じない…1.6%
- 全く感じない…7.4%
このうち、ストレスを「強く感じる」「やや感じる」と回答した看護師に対して仕事の継続について質問したところ、「いいえ」と回答した人が27.9%と約3割の看護師が退職を考えている実態が浮き彫りになりました。
退職を検討している看護師の就業場所としては、病院が最も多く、次いで介護施設となっています。
クリニックよりも病院で働く看護師のほうが退職を検討している割合が1.5倍も高いことから、感染リスクの高い職場で働く人ほど強いストレスを抱える傾向にあり、それが退職したい気持ちにつながっているのでしょう。
看護師が転職したい気持ちの裏側
看護師が転職したい気持ちの裏にあるのは、感染リスクの高さだと思っていましたが、それ以外にもいくつかの要因があるようです。
業務量の増加
コロナ禍によって医療機関を受診する患者数は減ったといわれている一方で、医療従事者の相次ぐ退職や新規人材を獲得できないなどの影響により、看護師一人あたりの業務量が増加しているといわれています。
たとえば、コロナ患者と一般の患者を分けるため、従来とは異なる環境下で仕事をすることになった看護師もいます。なかには、受け持ち患者が増えたことで毎日残業続きになった看護師もいるようです。
また、防護服の着用なども業務量増加のひとつ。防護服の着用に時間がかかるうえに、長時間着用していると汗をかくので不快な状態で業務を続けなければなりません。
給与が変わらずボーナスは減少
コロナ禍によって業務量は増えた一方で、給与は変わらないうえにボーナスは減ったということで転職を考える看護師は少なくありません。
2020年には東京女子医科大学がボーナスを出さないと発表したことをきっかけに、約400人の看護師が退職の意向を示しました。
たしかに、経営側としては患者数が減ったうえにコロナ対応によってコストが増えたということでボーナスを出せる余力はなかったのかもしれません。
とはいえ、それは現場で働く看護師には関係のないこと。むしろ、感染リスクの高い第一線で働いているのだから、給料アップができなくても手当の増額などはあって然るべきでしょう。
ワクチンの強制接種
医療従事者から始まったワクチン接種でしたが、安全性が明確になっていないなどの理由から、接種開始時点では接種に後ろ向きな人も少なくありませんでした。
ところが、ある病院ではワクチンを接種しない看護師は自宅待機、その間の賃金を払わないという考え難い対応をしました。
また、ワクチン接種を断る看護師に対して退職届の提出を迫る病院もあったとか。
いずれも問題発覚後に訂正していますが、そのようなことを思いつき、行動に移している職場で働き続けたくないと思う看護師がいるのは当然と言えるでしょう。
看護師の転職はどのように進めるべき?
コロナ禍以前から看護師の人材不足は問題視されていましたが、コロナ禍になってからは特に大きな問題になっています。
しかし、ハローワークで求人情報を見ても、待遇が良い医療機関を見つけるのは難しいのが現状です。
多くの医療機関でもコロナ禍によって経営状況が悪く、看護師の待遇を厚くすることはできないのかもしれませんが、働く側としては少しでも条件の良い職場を見つけたいのが本音でしょう。
だからこそ、看護師が転職するなら看護師向けの転職サイトを活用する必要があるのです。
転職サイトなら、ハローワークでは見つけられない好条件の求人が多く、自分に合った職場を見つけられる可能性があります。
働き方に見合った収入を得るためにも、転職サイトを上手に活用しましょう。
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