「仕事を辞めるな」と言われた…それでも辞めるべきか?冷静に判断するポイント

「仕事を辞めたい」と思い切って上司に伝えたとき、「辞めるな」と引き止められて戸惑ったことはありませんか?
この一言に、悩みや迷いが一気に増す人も少なくありません。
とはいえ、その場の感情や雰囲気だけで退職の判断を変えるのは危険です。
大切なのは、自分の状況や気持ちを客観的に整理して、冷静に判断すること。
この記事では「仕事を辞めるな」と言われたときに考えるべきポイントや、退職の意思を貫くべきかどうかの判断軸をわかりやすくお伝えしていきます。
1.「仕事辞めるな」と言われたあなたへ|感情的にならず冷静に考えよう

退職の意向を伝えたときに「辞めるな」と言われるのは、よくあるリアクションのひとつです。
上司や同僚から引き止められると、つい「迷惑をかけるかも」「今辞めたら悪いかな」と思ってしまいがちですが、ここで大切なのは“あなた自身の気持ち”です。
まず意識してほしいのは、「感情に流されず、冷静に考えること」。
引き止めの背景には、様々な事情や本音が隠れている場合もあります。
以下のようなポイントを念頭に置きながら、今一度、立ち止まって自分の状況を見つめ直してみましょう。
2.なぜ上司は「辞めるな」と言うのか?考えられる理由

退職の意思を伝えた途端に「辞めるな」と言われると、驚いたり、迷ったりすることもありますよね。
でも、その一言には、いくつかの“背景”があるんです。
感情的に受け止めるのではなく、なぜそう言われたのかを知ることで、自分の判断をより冷静に見直すきっかけになります。
ここでは、上司が「辞めないでほしい」と言う理由として、よくあるパターンを紹介します。
円満退職をするための方法は以下の記事で解説しています。

2-1.人手不足による人員確保の必要性
いま、多くの職場で慢性的な人手不足が続いています。
そのため、あなたが抜けることでチームが回らなくなる可能性を懸念し、引き止めてくるケースがあるんですね。
本音:「辞められると業務がまわらなくて困る…!」
これは「あなたが辞めたら困る」からであって、「あなたのため」ではないことも。
この違いに気づくのは大事な視点です。
2-2.あなたの能力や実績を評価している
業績や仕事ぶりがしっかり評価されている場合も、「辞めるな」と言われる要因になります。
上司としては、今後もチームの中核を担ってほしいと期待しているのかもしれません。
ただし注意したいのは、「評価されている=今後も自分の希望が叶う環境が整っている」とは限らないということ。
期待と現実が一致しているか、見極めることが必要です。
2-3.会社やチームへの貢献度が高い
あなたが職場にとって欠かせない存在になっているからこそ、引き止められる場合もあります。
それ自体は誇っていいことですが、それで今の悩みや不満が解消されるわけではありません。
- 周囲から感謝されているから
- 会社に必要とされているから
このような要因だけで続けると、自分を犠牲にして働き続ける状態になりがちなので要注意。
2-4.単なる感情的な引き止め、保身の可能性も
なかには、上司が自分の評価や管理責任を気にして引き止めてくることもあります。
たとえば「部下を辞めさせた上司」と見られるのが嫌だったり、社内での立場が弱くなるのを避けたいケースですね。
こうした場合、あなたの今後より“自分の都合”が優先されている可能性もあるので、注意が必要です。
2-5.あなたの将来を本気で心配している(場合によっては)
一方で、本当にあなたの将来を思って「今は辞めるタイミングじゃないかも」と親身になって声をかけてくれる上司もいます。
もしそう感じたなら、一度は立ち止まって意見を聞いてみてもいいでしょう。
ただし、相手の気持ちを尊重しながらも、自分の軸を見失わないことが大切です。
3.「辞めるべきか?」を判断するために確認すべき5つの視点

上司から「辞めるな」と言われたとき、自分の気持ちが揺らぐのは自然なことです。
でも、最終的に決断するのはあくまで“自分自身”。
感情に流されず、一つひとつ冷静に見直していくことが大切です。
ここでは、退職を検討するうえで、見逃してはいけない5つの確認ポイントを紹介します。
退職を考える際は以下の記事もご覧ください。

3-1.なぜ自分が辞めたいのか?退職理由を明確にする
まず最初にやるべきなのは、自分がなぜ辞めたいと思っているのかを、できるだけ具体的に言語化することです。
- 給与が低すぎる
- 人間関係にストレスを感じている
- 業務量が多くて体力的に限界
- 成長やキャリアアップが見込めない
こういった「モヤモヤ」の正体を明確にしておくと、後の判断にもブレが出にくくなります。
3-2.引き止めの内容を具体的に確認する
上司に引き止められたとき、「辞めないで」と言われるだけでなく、何かしらの条件提示がある場合もあります。
- 給与アップの提案
- 異動の打診
- 業務内容の変更
などが挙げられますが、これらがあなたの退職理由を本当に解決するものかどうかをしっかり見極める必要があります。
表面的な改善に見えて、根本的な問題は何も変わっていないケースも少なくありません。
3-3.会社の将来性や自分のキャリアパスを冷静に評価する
今の会社に残ることで、自分のキャリアがどう進んでいくのかも大事な視点です。
- 将来のビジョンがあるか?
- スキルアップや昇進のチャンスがあるか?
- 業界全体としての成長性はどうか?
こうした点から、「今ここに残る価値」があるかどうかを見極めましょう。
短期的な判断ではなく、長期的な視野で考えることがポイントです。
3-4.信頼できる人に相談する(客観的な意見を得る)
自分ひとりで考え込むと、どうしても視野が狭くなりがちです。
そんなときは、信頼できる人に相談することも選択肢の一つ。
- 同僚や先輩
- 家族や友人
- キャリアアドバイザーや第三者の専門家
他人の意見はあくまで参考ですが、新たな視点や気づきが得られることも多いです。
3-5.感情に流されないようにする
引き止められると、どこか嬉しさを感じることもあると思います。
でも、それだけで気持ちを変えてしまうと、後になって「やっぱり辞めればよかった」と後悔することにもなりかねません。
- 「引き止められた=自分の価値を認めてくれた」とポジティブに捉えるのはOK
- でも、それだけで退職の意思を翻すのは危険
感謝の気持ちは持ちつつも、あくまで自分の判断軸で決めましょう。
4.「辞めるべきか否か」を見極めるチェックリスト

ここまでの内容を踏まえても「やっぱりまだ迷ってしまう…」という方もいるはず。
そんなときは、いくつかの項目をチェックして、客観的に状況を整理してみるのがおすすめです。
以下に当てはまる項目が多ければ、転職や退職を前向きに検討するタイミングかもしれません。
4-1.「辞めるべきか」の判断材料チェックリスト
- 自分の退職理由が明確で、現職では解決できそうにない
- 引き止め条件が、自分の希望や価値観と大きくずれている
- 会社の将来性に不安がある、業界の成長性が低いと感じる
- 今後も成長・キャリアアップの見込みが薄い
- 体力的・精神的な限界を感じている
- 職場の人間関係が改善される見込みがない
- すでに転職先が決まっている、もしくは明確なビジョンがある
- このまま働き続ける自分の未来にワクワクできない
- 休日も仕事のことを考えてしまい、休まらない
- 「会社のため」よりも「自分の人生を優先したい」と感じている
4-2.どうチェック結果を活かすか?
チェックが多くついたなら、それは「無理して今の職場に居続ける理由がない」というサイン。
逆にほとんど当てはまらない場合は、「一時的な感情」で辞めようとしている可能性もあるかもしれません。
どちらの場合でも、冷静に自分と向き合うことが、後悔しない選択につながります。
退職するとお金が不安と思う人は、こちらをご覧ください。

5.辞めると決めたらどう伝える?円満に進めるためのステップ
退職の意思が固まったなら、あとは“どう伝えるか”が重要になります。
伝え方次第で、後味の悪い退職になってしまうこともあれば、円満退社としてお互いに納得した形で終われることもあります。
ここでは、退職を決断した後にとるべきステップを、順を追って解説します。
5-1.再度、上司に退職の意思を伝える(時期や伝え方を考える)
一度引き止められた後でも「やはり辞めたい」と伝えるのは勇気がいりますよね。
でも、ここで曖昧な態度を取ると、会社側も混乱してしまいます。
伝えるときは、「感謝の気持ち」と「決意の強さ」をセットで伝えることがポイント。
例:
「色々とご配慮いただき、本当にありがとうございました。ただ、自分の中で気持ちは固まっておりまして、退職の意思は変わりません」
また、就業規則で定められた退職の申し出期限(1ヶ月前など)も確認しておきましょう。
5-2.引き継ぎをスムーズに行うための準備
退職にあたっては、後任者への引き継ぎが必須です。
ここをおろそかにすると、「辞め方が悪かった」という印象を残してしまいかねません。
- 業務のマニュアル化(資料化)
- 担当業務の整理とリスト化
- 関係各所への情報共有
など、早めに段取りを組んでおくと、最後まで信頼される退職につながります。
5-3.円満退社を意識したコミュニケーションを心がける
退職理由はネガティブなものであっても、伝え方は柔らかくするのが大人の対応です。
NG:「この会社もう無理です」「人間関係が最悪で…」
OK:「自分の今後のキャリアを考えたときに、新たな環境に挑戦したいと感じた」
退職を決めた後も、最後まで誠実に対応することが、今後のあなたのキャリアにもプラスになります。
取引先や同僚との関係も大切にしつつ、笑顔で次に進めるよう意識しましょう。
Q&A:「仕事辞めるな」と言われた時の疑問や不安を解消
ここでは、退職を考える人が実際によく抱える疑問をQ&A形式でまとめてみました。
リアルな悩みに答える形で、あなたの判断を後押しできたらと思います。
Q1. 仕事をやめた方がいいサインは?
以下のような状態に当てはまるなら、退職を前向きに考えてOKです。
- 毎朝、出勤前に強い不安や憂うつを感じる
- 仕事にやりがいを一切感じなくなった
- 心身ともに疲弊している
- スキルやキャリアの成長が見込めない
- 転職の準備ができている、あるいはすでに内定を得ている
Q2. 退職しそうな人の前兆ってある?
あります。職場の人が退職を考えているときは、次のような行動が見られることが多いです。
- 急に有休を取り始める
- 定時退社が増える
- 人との接触を避けがちになる
- 業務の引き継ぎをちらほら始めている
- 持ち物を少しずつ整理している
自分がこれらに当てはまっていたら、「いよいよ」というサインかもしれませんね。
Q3. 仕事、何年で辞めるのが平均?
転職サイトdodaの調査によると、20代では平均3年以内の退職が多いです。
特に新卒3年以内の転職率は3割超えと言われており、「早期離職=マイナス評価」とは限りません。
ただし、業界や職種によって違いがあるので、「自分にとってのタイミングかどうか」を重視しましょう。
Q4. 「辞めるな」と言われるのは、ハラスメントにあたりますか?
内容や口調によっては、パワハラに該当する可能性もあります。
- 「逃げるな」「裏切り者」といった人格を否定するような言葉
- 退職を伝えたことで執拗に詰められる
- 周囲への悪口・無視などの嫌がらせ
こうした行為があれば、社内の相談窓口や外部機関に相談するのが安心です。
Q5. 転職しないほうがいいパターンってある?
あります。たとえば…
- 一時的な感情で勢い任せに辞めようとしているとき
- 転職先が決まっておらず、生活基盤が不安定になるリスクが高いとき
- 現職でまだ学ぶことが多く、辞めた後に後悔しそうなとき
「辞めたい理由」よりも、「転職してどうなりたいか」のビジョンが曖昧なうちは、もう少し考えてみてもいいかもしれません。
まとめ:後悔しない決断を!自分のキャリアは自分で切り開こう
「仕事を辞めるな」と言われたとき、自分の考えが揺れるのは当然のことです。
でも、最終的にその仕事を続けるかどうかを決めるのは、あなた自身の人生観とキャリアプランに基づくものであるべきです。
重要なのは、感情に流されず、事実に基づいて判断すること。
- 退職理由が明確か
- 引き止めの内容は納得できるものか
- 長期的に見て、今の職場にとどまることが自分の成長につながるのか
こうした視点から、自分なりの答えを導き出すことが何よりも大切です。
そして、もしその答えが「辞める」なのであれば、後ろめたさを感じず、新しいステップへ進んでください。
あなたのキャリアは、誰かの言葉ではなく、あなた自身の意志で選んでいいものです。
迷いがあるときこそ、一歩引いて自分を見つめなおし、後悔のない選択をしてくださいね。