【例文多数】履歴書の職歴「アルバイト」完全ガイド|書かない選択肢と掛け持ちの記載方法

履歴書に「アルバイト経験」を書くべきか、それとも書かないべきか――
転職や就職活動の履歴書作成で、多くの方がぶつかるこの疑問。
特に、社会人経験が少ない方やフリーター期間が長かった方にとって「アルバイト職歴をどう扱うか」は悩ましい問題です。
この記事では「履歴書 職歴 アルバイト 記載例」「書かない」「掛け持ち」といったキーワードを中心に、採用担当者のホンネや実際の記載例、そしてNGポイントまで徹底解説します。
【この記事の結論】
アルバイト経験も“立派な職歴”になるケースは多くあります。どんな業種でも「応募職種との関連性」や「具体的な経験・実績」があるなら、書いた方が断然プラス。逆に書かない方がいいパターンもあるため、状況に応じた判断が必要です。
1.履歴書の職歴、アルバイト経験は書くべき?採用担当のホンネ

履歴書の「職歴欄」は、あなたのこれまでの社会経験やスキルを伝えるための重要なパートです。
しかし「アルバイト」は正社員や契約社員と異なり、扱い方に迷う人が少なくありません。

採用担当者が見ているのは“中身”
結論から言えば、アルバイトでも「何をやったか」「どんな成果を出したか」が明確なら、職歴として評価されることが多いです。
特に以下のようなケースでは積極的に記載すべきでしょう。
▼記載すべきアルバイト経験のポイント
- 応募職種に関連性のある業務内容
- 長期間の継続勤務やリーダー経験
- 専門的な知識やスキルが身についた職種
- 成果・実績が具体的に説明できる経験
逆に、短期間で辞めたアルバイトや、応募職種と全く関連性がない経験は、書かない方が良い場合もあります(詳細は後述)。
「アルバイトでもOK」な職歴欄の考え方
特に第二新卒や、社会人経験が少ない人にとっては、アルバイトが“唯一の職務経験”であることも多いです。その場合は、自信を持って記載し、そこで得たスキルや学びをアピールしましょう。
たとえば…
- 飲食業でのリーダー経験 → マネジメント力の証明
- 家電量販店での接客経験 → 営業職に役立つコミュニケーション能力
- 教育系バイト → 指導力・プレゼンテーション能力のPRにつながる
企業側は、どんな雇用形態であれ、「職場でどう振る舞ってきたか」「どんな力を身に付けたか」を見ています。

2.【状況別】履歴書の職歴におけるアルバイトの記載例

「アルバイト経験を書くべきだと分かっても、どうやって書けばいいのか分からない…」という声もよく聞きます。
ここでは、就業経験が少ない方から、掛け持ちやパート勤務中の方まで、状況別に記載例とポイントを解説していきます。
2-1.就業経験が少ない・アピールポイントになるアルバイトの場合
学生時代の経験や、特定のスキルが活きたアルバイトは積極的に書くべきです。
記載のコツは、業務内容や実績をなるべく具体的にすること。
派遣アルバイトの記載例
令和○年○月~令和○年○月 株式会社●●(派遣元)より△△株式会社(派遣先)へ派遣勤務
倉庫内でのピッキング、出荷作業を担当。作業効率向上の提案が採用され、工程時間を15%短縮。
専門性の高いアルバイトの記載例(例:プログラミング教室)
令和○年○月~令和○年○月 ●●プログラミングスクール インストラクター(アルバイト)
小中学生向けのプログラミング指導(Scratch、Python)。授業カリキュラムの改善提案も行う。
リーダー・教育担当経験がある場合
令和○年○月~令和○年○月 ●●カフェ 店舗スタッフ(アルバイト)
ホール業務全般を担当。新入社員教育も任され、2名の育成を担当。業務改善提案でレジ待ち時間短縮に貢献。
長期アルバイトの記載例
令和○年○月~令和○年○月 ○○スーパー〇〇店 レジ・品出し担当(アルバイト)
2年以上勤務。売場づくりや在庫管理、接客対応を経験し、常連客から指名を受けることもあった。
2-2.複数のアルバイトを記載する場合
アルバイト経験が多い場合は、応募職種に関連のあるものを優先し、まとめて記載する工夫もポイントです。
関連性の高いアルバイトを優先
令和○年○月~令和○年○月 株式会社△△ 販売スタッフ(アルバイト)
令和○年○月~令和○年○月 株式会社□□ コールセンター業務(アルバイト)
業種が異なる複数のアルバイトをまとめて記載
令和○年○月~令和○年○月 複数の飲食店にてホール・キッチン業務に従事
令和○年○月~令和○年○月 ○○マート〇〇店、△△店にてレジ・接客業務に従事
2-3.パート就業の場合の記載例
「アルバイト」ではなく「パート勤務」と記載するとより社会人経験に近い印象を与えられます。
令和○年○月~令和○年○月 株式会社〇〇 事務職(パート)
電話応対、請求書作成、書類整理などの一般事務業務を担当。
2-4.在職中のアルバイトの記載方法
現在も続けているアルバイトについては、「現在に至る」と明記しましょう。
令和○年○月~現在 株式会社○○ カスタマーサポート業務(アルバイト)
電話・メールでの問い合わせ対応、FAQページの更新などに従事。
3.履歴書の職歴でアルバイト経験を書かないという選択肢
「アルバイト経験はあるけれど、書かない方がいいのでは…?」と悩む方も多いですよね。
実は、必ずしも全てのアルバイト経験を記載する必要はありません。
ここでは、書かない方がいい場合と、その注意点について解説します。
3-1.学業期間中の短期アルバイトが中心の場合
数週間~1ヶ月ほどの短期バイトばかりで、継続性やスキル面でアピールできる要素が少ない場合は、あえて書かない選択もアリです。
単発の引っ越し作業やイベントスタッフなど、応募職種に関係のない短期業務であれば、書かなくても不利にはなりません。
3-2.応募職種と全く関連性のないアルバイトの場合
営業職に応募しているのに、工場内の軽作業アルバイトしかしていなかった…
このように、応募職種とスキルの接点が見つからない場合も、書かない方が書類の印象が良くなることがあります。
※ただし、リーダー経験など「共通する能力」があれば書いて損はありません。
3-3.職務経歴が豊富で、アルバイト経験を割愛してもアピールできる場合
正社員や契約社員としての職歴が複数あるなら、アルバイト時代を省略してもOKです。
ただし、ブランクがあるように見えないよう「○○年以前はアルバイト勤務」など、ひとこと補足があるとより丁寧です。
3-4.書かない場合の注意点:空白期間と見なされないように配慮
アルバイト期間を省略すると、「この期間は何をしていたの?」と面接で聞かれる可能性があります。
▼書かない場合の補足方法:
- 志望動機や職務経歴書で補足
- 面接時に説明できる準備をしておく
- ブランクと誤解されないよう「アルバイト勤務の記載は省略」とひとこと添える
4.履歴書の職歴におけるアルバイトの「掛け持ち」の記載方法
「複数のアルバイトを同時にしていたけど、履歴書にはどう書くの?」と戸惑う方も多いですよね。
掛け持ちの場合でも、きちんと整理して記載すれば好印象につながります。
特に、それぞれの業務内容に意味があるなら、しっかり伝えるべきです。

4-1.応募職種に関連するアルバイトを詳細に、それ以外はまとめて記載
複数のアルバイトをしていた場合でも、応募職種に直結する経験は丁寧に書き、その他は簡潔にまとめるのがコツです。
記載例
令和○年○月~現在
株式会社〇〇 接客業務(アルバイト)
週3日勤務。顧客対応、在庫管理を担当。
同期間
株式会社△△ 事務サポート(アルバイト)
データ入力などの軽作業に従事。
4-2.それぞれのアルバイトの期間と業務内容を簡潔に記載する
特に応募職種と関連がない場合や、どちらも同程度にアピールしたい場合は、一つひとつの業務を簡潔に書き並べてOKです。
記載例
令和○年○月~令和○年○月 株式会社A レジ業務(アルバイト)
令和○年○月~現在 株式会社B 飲食店ホールスタッフ(アルバイト)
4-3.掛け持ちで得たスキルや経験をアピールする
複数のアルバイト経験を通じて得た「時間管理能力」や「多様な職場への対応力」は、立派なアピールポイントになります。
例文
2つの業務を掛け持ちする中で、シフト調整や業務時間の効率化に取り組みました。限られた時間の中で成果を出す工夫や、異なる職場環境への柔軟な対応力を身につけました。
5.【重要】履歴書の職歴を書く上での注意点
履歴書にアルバイト経験を記載する際は、内容そのもの以上に「書き方のマナー」も重要です。
基本を押さえるだけで、信頼感や誠実さが伝わります。
▼職歴記載時の5つの基本ルール:
- 嘘は絶対に書かない
虚偽の記載は経歴詐称にあたり、内定取り消しや入社後のトラブルにつながる恐れがあります。 - 正式名称で記載する
会社名や店舗名は略さず、登記上の名称や法人格(株式会社など)まで正確に書きましょう。 - 年月を正確に記載する
「令和◯年◯月~」と具体的に記載。期間の前後関係も分かりやすく記述してください。 - 読みやすく丁寧に書く
手書きの場合は文字の整え方、誤字脱字にも注意。PC入力の場合もフォントと行間に配慮しましょう。 - 退職理由は書かなくてOK
履歴書では不要です。聞かれた場合は面接で簡潔に答えれば問題ありません。
6.Q&A:履歴書の職歴・アルバイトに関するよくある質問
履歴書作成でよく寄せられる疑問について、プロの視点から分かりやすくお答えします。
Q1.短期間で辞めたアルバイトは書かない方が良いですか?
原則、書かなくても構いません。
1ヶ月未満などの短期バイトは職歴として評価されづらく、むしろ「すぐ辞めた印象」を与えてしまうことも。ただし、特別な成果や理由がある場合は書いても問題ありません。
Q2.フリーター期間のアルバイト経験は詳しく書くべきですか?
はい。フリーター期間は“ブランク”ではありません。
その間の経験を職歴としてしっかり書くことで、働く意欲や姿勢を伝えられます。複数ある場合は、応募職種に近いものを選びましょう。
Q3.職務経歴書がある場合、履歴書の職歴はどこまで書けばいいですか?
履歴書には職歴の「概要」を書き、職務経歴書で詳細を説明しましょう。
履歴書では年月・会社名・職種・雇用形態・簡単な業務内容を記載し、具体的なエピソードや成果は職務経歴書にまとめます。
Q4.アルバイトで得たスキルを効果的にアピールするには?
具体性がカギです。
「接客業務に携わった」だけでなく、「1日◯名対応/クレーム対応経験あり/リピーター獲得率向上」など、数字や成果を加えると説得力が増します。
Q5.履歴書の職歴欄が足りない場合、どうすれば良いですか?
職務経歴書に詳細を書きましょう。
履歴書には代表的な職歴のみを記載し、職務経歴書にて時系列で詳しく補足するのが一般的です。複数ページに渡る履歴書は避け、シンプルかつ見やすさを意識しましょう。
7.アルバイト経験も立派な職歴!効果的な記載で採用を勝ち取ろう
履歴書におけるアルバイト経験は、あなたの人柄やスキル、仕事への姿勢を示す立派な職歴の一部です。
特に就業経験が少ない方にとっては、採用担当に「この人と一緒に働きたい」と思わせる貴重なアピール材料になります。
▼アルバイト職歴を活かす3つのコツ
- 応募職種と関連性のある経験はしっかり書く
- 実績・スキル・姿勢を数字やエピソードで具体的に示す
- 自信を持って、自分の言葉で伝えることが大切
そして、書かない選択肢を取る場合も、“なぜ書かないのか”を明確にし、別の形で補足できる準備をしておくことが成功への第一歩です。
履歴書はあなたの“第一印象”を決める大切な書類。丁寧に、誠実に、自分らしく。
アルバイト経験も最大限活かして、自信を持って選考に臨んでくださいね。